歴史的な円高水準を受け、政府は２１日、総額２兆円規模の円高対応策を閣議決定した。中小企業への金融支援などが柱となる。

　対応策では、円高で苦しむ中小企業への資金繰り支援に６０００億円、企業の海外移転を防ぐため、国内での設備投資を後押しする「立地補助金」の制度拡充に５０００億円が充てられ、この財源は１１年度第３次補正予算で賄われる。対策にはこの他、円高のメリットを活用するため、海外での資源開発を支援することなども盛り込まれた。

　政府は、この対策により、実質ＧＤＰで約０．５％景気を押し上げ、約３０万人の新たな雇用を創出する効果があるとみている。