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ギリシャでスト続く 市民同士で衝突も

2011年10月20日 23:46

 債務危機に直面しているギリシャでは20日も、政府の緊縮財政策に抗議する過去最大規模となる激しいデモやストライキが続き、国会前の広場では市民同士が衝突した。

 20日は48時間ストライキの2日目となったが、19日とは様相が一変している。国会前の広場では、市民同士が衝突した。19日に暴徒化した黒い服に身を包んだ若者を中心としたグループと、整然とデモを行うべきだとする労働組合側が対立し、石や火炎瓶を投げ合い、殴り合うという異常事態になっている。

 国会では日本時間21日未明にかけて、財政赤字を削減するための緊縮法案が採決される予定。財務相は19日夜、「この法案が通らなければ国は大混乱し、崩壊する」と危機感をあらわにした。もし法案が通らなければ、EU(=欧州連合)などからの80億ユーロのつなぎ融資の実行に影響が出るのは避けられない。

 ギリシャ政府としては、23日のEU首脳会議までに法案を通さなければいけないという瀬戸際にある。にもかかわらず、足元では市民同士が衝突し、混乱はむしろ拍車がかかっている。