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ギリシャで過去最大規模のスト 逮捕者も

2011年10月20日 8:56

 債務危機に直面しているギリシャで19日、政府の緊縮財政策に抗議する過去最大規模のストライキが行われた。首都・アテネでは、デモ隊の一部が、緊縮財政の「本丸」ともいえる財務省前で火を放つなど暴徒化し、現場は一時騒然とした。逮捕者やケガ人も出た。

 ストライキは19日と20日の48時間で、公務員の主要な労働組合をはじめ、民間からも加わった。19日午後になると、国会前の広場は、政府に抗議する約7万人の市民で埋め尽くされた。デモ隊は、国会周辺を警備する警官隊に向かって石や火炎瓶を投げつけるなど、抗議活動を徐々にエスカレートさせ、警官隊も催涙弾などで応戦した。

 政府は20日にも、国会で追加の緊縮財政法案を採決する方針。これは3万人の公務員削減や、平均20%の年金カットなど、国民にとっては厳しい内容となっている。

 パパンドレウ首相は18日、国は戦争状態にあるとして、「共に戦い抜こう」と呼びかけた。しかし、国民の間には今の苦境を招いたのは政府の責任だという不信感や怒りが渦巻いており、共通理解を得るのは難しいのが現状。