ギリシャでは、さらなる賃金カットなどを盛り込んだ法案の採決が国会で行われるのに合わせ、１９日から過去最大規模のストライキが行われる。交通機関や官公庁などの業務がストップするとみられている。

　ギリシャでは、借金財政を解消するため、大量解雇や給料の大幅削減が行われている。失業率は１６．７％と０９年に比べて倍近い数字になり、さらに消費税などの税金も上がった。首都・アテネの職業安定所には、職を求める人が連日、大勢集まっている。

　これに反発するデモやストライキにより、市民生活にも支障が出ているが、労働者側は、今の政権が変わって緊縮財政策が終わるまで断固抵抗する構え。ギリシャ公務員連合事務局長は「私たちは社会的、経済的、そして何より政治的に戦争状態にある。戦争には必ず結果がつきものだ」と話した。

　１９日に始まる４８時間ストライキはこれまでで最大規模で、空港や官公庁、民間企業などの業務が全般的にストップし、市民生活に混乱が生じるおそれがある。