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タイ洪水、首都に迫る 在留邦人も備え

2011年10月17日 18:06

 タイの洪水が首都・バンコクに迫りつつあり、タイ政府は懸命の防衛作戦を実施している。バンコクに住む日本人の多くは、自宅に飲料水などを蓄え、洪水被害に備えている。

 数十年に一度の規模といわれる今回の洪水によって工業団地の浸水が相次ぎ、現地の日系企業300社以上に打撃を与えている。南へと広がる洪水は、バンコクに迫りつつある。

 タイ当局はバンコク近郊に数キロ規模の防御壁を築くなど、首都の防衛に懸命となっている。また、大量の船を川に並べ、スクリューの力で水を海に早く流そうという対策も実行された。

 バンコクで暮らす日本人の多くは、自宅に飲料水や食べ物などを準備し、万が一の事態に備えているが、特に乳幼児がいる家庭では不安は尽きない。バンコク在住の植田亜季さんは「洪水になると外に出られなくなって、病院に行けなくなるのが心配です」と話している。

 バンコク中心部の浸水被害はまだないものの、数日は大雨のおそれと潮位の高い状態が続く見込みで、洪水との闘いは山場を迎えている。