福島第一原子力発電所の「冷温停止」について、政府と「東京電力」は１７日午後に発表する事故収束に向けた工程表で、「年内に実現できる」と明記することがわかった。

　政府関係者によると、福島第一原発の原子炉圧力容器の温度は現在、１００℃を下回り、放射性物質の大気中への新たな放出も大幅に抑えられている。こうしたことから、政府と東京電力は、事故の収束に向けた作業は順調に進んでいるとして、１７日に発表する工程表に、原子炉を冷やすための新たな対策を盛り込まないという。

　東京電力は、冷温停止状態を中長期的に維持するための計画書を、１７日中に経産省の原子力安全・保安院に提出する。政府はこの内容も検討した上で、年内に冷温停止を宣言するものとみられる。