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世界各地で反格差デモ 伊では暴徒化も

2011年10月16日 12:31

 アメリカ・ニューヨークで始まった格差社会に抗議するデモは15日、世界各地で一斉行動が呼びかけられ、イタリアではデモ参加者が暴徒化し、警察と衝突する騒ぎとなった。

 債務問題を抱えるイタリアでは、デモ隊が「政治家や金融関係者が世界経済を台無しにした」と抗議し、一部が暴徒化した。デモ隊は放火や投石を繰り返し、銀行などを襲撃。警察は放水車などを使ってデモの鎮圧にあたった。ロイター通信によると、少なくとも70人が重軽傷を負ったという。

 デモはヨーロッパにとどまらず、アジア諸国やインフレに苦しむ南米の新興国にも広がった。

 デモの発端となったニューヨークでは、数千人が集まった。デモが始まった1か月前には若者が中心だったが、最近では母親や高齢者も参加し、高い失業率や生活苦などの不安を訴えている。ニューヨークでは15日、74人が逮捕された。

 また、首都・ワシントンでは、黒人を中心に数千人が集まり、雇用拡大を訴えた。西海岸・ロサンゼルスでも約3000人が金融街を行進し、「金融機関は格差社会の責任をとるべきだ」と声を上げた。