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タイで深刻な洪水被害 日本企業にも影響

2011年10月12日 2:18

 タイで洪水の被害が続いている。工業団地が水没し、操業ができなくなるなど、進出している日本企業への影響も深刻化しつつある。

 タイでは、大雨による洪水で、7月からこれまでに約270人が死亡している。先週末からは、世界遺産の遺跡もある中部・アユタヤで洪水の被害が広がっている。街が数キロにわたって水浸しとなっていて、11日も、避難を始めた住民たちが船を使って家財道具を運び出したり、食料や水を運んだりする姿が見られた。

 また、日本企業の活動にも影響が出始めている。アユタヤにある3つの大きな工業団地のうち、2つは洪水によって水没している。日本の電機や自動車関連の工場が多く進出しているが、そのほとんどが先週末から操業できない状態で、再開のメドは立っていない。また、水没を免れている工業団地でも今後、増水のおそれがあるということで、工場の前に土のうを積むなどして警戒している。

 タイ政府は、今週半ばと月末には、潮位の影響で首都・バンコクでも洪水が起きるおそれがあるとして、警戒を呼びかけている。