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石巻市で全避難所閉鎖 移り先が未定の人も

2011年10月12日 1:05
石巻市で全避難所閉鎖 移り先が未定の人も

 宮城・石巻市では、必要とされる仮設住宅が完成したため、11日に全ての避難所を閉鎖した。しかし、新たな生活の場所を確保できていない被災者の人もいて、「待機所」と呼ばれる施設に移ることになった。

 市によると、完成した市内の仮設住宅7279戸のうち、約13%にあたる945戸がまだ空いている状態だという。その多くが郊外に建てられたもので、市民からは「(郊外は)遠い。足(車)のない人だと大変だと思う。バスがあるといったって」という声が上がっている。市は、対策として臨時の循環バスを運行しているが、その数は一日にわずか3本となっている。

 また、市内の避難所が全て閉鎖された11日以降、希望する仮設住宅への入居が決まっていなかったり、自宅の修復が終わっていなかったりする人が約70人いる。市は、こうした人たちのために公民館など4か所を「待機所」として、行き先が決まるまでの住まいにしてもらうという。

 被災者の様々なニーズに応えるために、今後も細やかな対応が求められる。