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過去の津波堆積物も巨大地震想定に活用

2011年10月3日 23:01

 西日本の太平洋沿岸で将来、発生が懸念される巨大地震に関する検討会が開かれ、過去の津波堆積物の調査結果などを活用していくことが確認された。

 会合では、全国各地で調査した過去の巨大津波の発生を示す津波堆積物の調査結果が報告された。会合に出席した地質の専門家からは、各地で調査した最新の津波堆積物の状況が示され、1707年に太平洋沿岸で大津波を引き起こした宝永地震クラスの大地震が300年から350年に1回の間隔で起きていることなどが報告された。

 先日、最終報告がまとまった中央防災会議の専門調査会でも、津波堆積物の調査結果も取り入れて最大級の津波を想定することとしているため、検討会では今後、古文書の研究や地下構造調査の結果も議論に盛り込み、南海トラフで起こる地震の想定に活用していきたいとしている。