幹事長人事が紛糾している参議院自民党で、中曽根弘文参議院議員会長は３０日、鴻池祥肇元官房副長官を起用する人事案を提示した。しかし、執行部に反発する町村派や古賀派などの議員が溝手顕正元国家公安委員長の起用を強く求めたことから投票が行われ、その結果、人事案は否決された。

　先月に続き、これで２度続けて人事案が承認されない異例の展開となっている。

　党内からは「中曽根会長への事実上の不信任だ」との声も出ているが、中曽根会長は「反省すべき点は反省するが、会長職は全うする」と述べ、来週にもあらためて特別総会を開いて人事問題を決着させたい考え。