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RSウイルス感染、大流行のおそれ

2011年9月29日 19:01
RSウイルス感染、大流行のおそれ

 風邪のような症状から転じて肺炎など重症化することもある「RSウイルス」に感染する人が増えている。専門家は、過去最大級の流行になるおそれがあるとして注意を呼びかけている。

 国立感染症研究所が9月18日までの1週間に全国の定点観測医療機関から報告を受けたRSウイルスの感染者数は1414人と、通常の年の2倍となった。国立感染症研究所は「今後、冬に向けて感染が拡大するので、過去最大級の流行になるおそれがある」と注意を呼びかけている。

 初期症状は発熱や鼻水など風邪に似ているが、熱が下がった後もせきが続き、さらに悪化すると気管支炎や肺炎などを引き起こすおそれがある。

 毎年2万人程度が入院しており、重症化しやすいのは初めてRSウイルスに感染する0歳から2歳までの子供や、心臓病など基礎疾患がある子供で、大人や小学生などは免疫があることなどから重症化しにくいという。

 RSウイルスは、せきやくしゃみなどでうつり、ウイルスそのものを撃退する薬はなく、国立感染症研究所は手洗いを徹底して予防するよう呼びかけている。