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地下鉄、新幹線事故“信号システム同会社”

2011年9月28日 19:08

 27日に発生した中国・上海の地下鉄追突事故で、事故が起きた地下鉄の信号システムを作った会社と、7月に起きた「中国版新幹線」の追突事故の原因の一つとみられる信号システムを作った会社は同じだった。

 事故が起きたのは、上海の中心部を東西に走る地下鉄10号線の豫園駅と老西門駅の間。豫園駅は有名な庭園があるため、日本人観光客も多く訪れる駅だった。事故によるケガ人は、日本人3人以上を含む284人に上っている。

 地下鉄10号線では、信号システムの故障によるトラブルが相次いでいた。上海市当局などによると、信号システムの故障で7月には列車が逆走した他、8月には扉が開かなくなるトラブルが起きている。信号システムの故障が発端で起きた事故について、中国の新聞各紙は「先進的な交通が炭鉱事故のように頻繁に事故を起こしてはいけない」などと一面で大きく伝えている。

 また、7月に40人が死亡した浙江省での「中国版新幹線」の追突事故の原因の一つとみられている信号システムと、地下鉄追突事故で採用された信号システムは同じ会社が作ったものだった。システムを作った会社では28日、通常業務が行われているが、国内外の記者の取材には一切対応していない。

 一方、運営会社は「原因究明に努める」と強調している。