福島第一原子力発電所事故による放射性物質への対処についての法案の骨子が明らかになった。除染を行うべき地域を「特別地域」と指定し、国の責任で除染を行うとしている。

　政府と民主・自民・公明の３党が調整している環境汚染特措法案の骨子では、「放射性物質による環境の汚染が著しい」地域を「特別地域」に指定し、国の責任で除染などを実施しなければならないとしている。これらは、法的根拠を明確にして除染作業や高濃度の放射性物質に汚染されたがれきの処理をスムーズにする狙いがある。

　菅首相は１５日朝の閣僚懇談会で、「特に除染問題は内閣を挙げてしっかりやってほしい」と指示した他、法案をめぐって関係閣僚、専門家らを交え意見交換を行った。法案は議員立法の形で提出され、政府・与党は今の国会で成立させたい考えで、１６日以降に野党側と詰めの調整が行われる。