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“ストレステスト”の修正案、安全委が了承

2011年7月21日 21:53
“ストレステスト”の修正案、安全委が了承

 福島第一原子力発電所の事故を受けて原発の安全性を確認する「ストレステスト」の内容について、原子力安全委員会は21日、これを了承した。

 経産省の原子力安全・保安院は先週、「地震」「津波」「全ての電源を失った場合」「海水による冷却機能の喪失」の4項目を対象とする「ストレステスト」の案を作成した。

 その後、原子力安全委員会による指摘を踏まえ、定期点検中で再稼働を待つ原子炉を対象とする1次テストでも、地震と津波が複合した場合に、安全水準をどの程度上回っているかなどを評価する案を加え、21日に再提出した。原子力安全委員会は21日、これを了承し、原子力安全・保安院は22日以降に電力各社に通達する予定。

 一方、福島第一原発の事故収束後に原子炉を廃炉にする作業に向けて、国の原子力委員会が21日、中長期的な課題を検討する専門部会の設置を決めた。

 廃炉に向けては、使用済み核燃料の運び出しや大量の放射性物質を含む汚染水の処理など課題が山積しており、最終的に原子炉や建屋を解体・撤去するには数十年単位の期間が必要になるとみられている。

 専門部会では、8月中にも第1回会合を開き、廃炉に向けた中長期的なロードマップを検討し、提言として取りまとめる方針。