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英大衆紙の盗聴問題 トップが相次いで辞任

2011年7月16日 13:52

 イギリスの人気大衆紙が盗聴を行った疑いが明らかになり、廃刊に追い込まれた問題で、新聞を発行していた会社の現経営者と当時の経営者が相次いで辞任を発表した。

 「メディア王」といわれるルパート・マードック氏傘下のイギリスの人気大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」は、著名人らの電話を盗聴した疑惑が次々と浮上し、廃刊に追い込まれた。この新聞を発行していた会社のトップ、レベッカ・ブルックス最高責任者は15日、社員らに対し、「深く責任を感じている」として、辞任を明らかにした。また、ブルックス氏の前任者で盗聴が行われていたとされる当時、会社を経営していたレス・ヒントン氏も辞任を発表した。ヒントン氏は現在、世界的に有名な日刊紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙を発行する会社の最高責任者を務めている。

 盗聴疑惑をめぐっては、アメリカ連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出している他、イギリス議会の委員会が来週、マードック氏らを呼んで証言を求める予定で、「メディア王」は極めて厳しい立場に立たされている。