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政府、福島県全域での肉牛の出荷停止を検討

2011年7月16日 3:48
政府、福島県全域での肉牛の出荷停止を検討

 福島県産の肉牛から国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたことを受け、政府は、福島県全域で肉牛の出荷を停止する方向で検討を始めた。

 福島県は、県の立ち入り検査が終わる18日頃まで肉牛の出荷や移動を自粛するよう農家に要請している。しかし、政府は、立ち入り検査が終わるまでに検査態勢などを整備することは難しいとみており、原子力災害対策本部は、福島県全域で肉牛の出荷を停止する方向で検討を始めた。早ければ19日にも出荷停止の方針を発表する予定。

 一方、放射性セシウムに汚染された稲わらを与えられ、福島・浅川町の農家から出荷された42頭の肉牛が、東北地方から西日本にかけての広い範囲で流通していたことがわかった。このうち、山形県の業者に販売された肉からは694ベクレルの放射性セシウムが検出され、42頭のうち、国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された牛は2頭目となった。