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福島産牛からセシウム、9都道府県で販売

2011年7月12日 12:13
福島産牛からセシウム、9都道府県で販売

 福島・南相馬市の畜産農家が出荷した11頭の牛から国の暫定規制値(一キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、この農家から出荷された別の6頭のうち3頭からも放射性セシウムが検出された。6頭の肉は9都道府県に出荷され、一部は消費者に販売されているという。

 この6頭は、東京都と栃木県の処理場で解体された後、東京や静岡、愛知、愛媛、高知など計9都道府県の卸業者や精肉業者などに販売されていたことがわかった。

 問題の牛肉を販売していた高知市桜井町のスーパー「ヴェスタ」桜井店では、12日朝から対応に追われている。店によると、先月8日に8.8キロが納品され「国産黒毛和牛小間切れ」などとして約160パックに小分けし、先月11日まで店頭に並べていたという。販売は1か月前のことだが、消費者からの問い合わせも数件あったということで、店頭に貼り紙を出して対応に当たっている。

 ヴェスタを経営する「フジグループ」の本社(愛媛・松山市)は「スクリーニング検査したものを入荷していて、今回のような肉が出回っているとは思っていなかった」とコメントしている。

 問題の牛の加工肉は静岡県に残っていて、国の暫定規制値の約4倍に当たる放射性セシウムが検出されている。