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汚染水浄化 米メーカー装置が性能発揮せず

2011年6月23日 0:27
汚染水浄化 米メーカー装置が性能発揮せず

 福島第一原子力発電所の原子炉建屋内で放射性物質を含む汚染水を21日に撮影した写真が公開された。階段が、途中から赤茶色の水に沈んでいるのがわかる。「東京電力」は、汚染水の処理を急いでいるが、本格化するメドはたっていない。

 写真は、2号機の原子炉建屋内で撮影されたもので、地下1階につながる階段の途中まで汚染水がたまっている。深さは約6メートルあり、色が赤茶色なのは、配管のサビなどが原因とみられている。表面の放射線量は毎時430ミリシーベルトと高い値だった。

 一方、高濃度の放射性物質を含む汚染水を浄化するシステムは21日、試運転を再開したが、アメリカのメーカーの装置が当初の性能を発揮していないことがわかった。以前、低濃度の汚染水を浄化した際は放射性セシウムの濃度が約1000分の1に下がったものの、今回、高濃度の汚染水では約100分の1にしか下がらなかったという。東京電力は、試運転を中断し、原因を調べているが、再開するメドはたっていない。