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自殺者数、13年連続で3万人超え

2011年6月10日 17:17
自殺者数、13年連続で3万人超え

 政府は10日、11年版の「自殺対策白書」を閣議決定し、年間の自殺者数が13年連続で3万人を超えたことがわかった。

 白書によると、去年一年の自殺者数は3万1690人で、前年に比べて1155人減ったものの、13年連続で3万人を超えた。自殺の原因は「健康問題」が最も多く、次いで「経済・生活問題」となっている。内訳は、男性が2万2283人、女性が9407人で、約4割を40歳から60歳代の男性が占めている。

 また、年代別で見ると、20歳~40歳代前半の自殺が増加傾向にあり、非正規雇用の増大やセーフティーネットの脆弱(ぜいじゃく)性が背景にあると分析している。

 白書は東日本大震災についても触れ、被災者に対する心のケアの必要性を強調している。政府は相談窓口の充実などの対策に取り組んでいるが、白書では、さらに地域ごと、世代ごとに抱えている問題の分析を進めて、より効果的な策を講じるべきと指摘している。