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文科省、放射線量データの一部を公表せず

2011年6月7日 23:28

 文科省が、福島県内で測定された放射線量などのデータの一部を公表していなかったことがわかった。

 文科省は、福島第一原子力発電所事故の直後から福島県内で放射線量などのモニタリングを行い、3月16日以降は福島県や「東京電力」などが測定したデータも集約した上で公表してきた。しかし、このうち3月16日から4月4日までに福島県が測定した県内の放射線量のデータ約1800件を公表していなかったことを7日に明らかにし、「あってはならないことで、大変申し訳ない」と謝罪した。公表漏れの原因については「福島県がすでに公表していると思いこんでいたため、確認を怠った」と説明している。

 今回、新たに公表されたデータはこれまでのモニタリングデータとほぼ同じ傾向を示しており、文科省は「公表漏れによって政府の対応や住民の避難などに影響を与えることはなかった」と説明している。今後はチェック体制を確立し、速やかに正確なデータを公表していきたいとしている。