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2、3号機も炉心溶融の可能性~細野補佐官

2011年5月17日 6:50
2、3号機も炉心溶融の可能性~細野補佐官

 福島第一原子力発電所について、細野首相補佐官は16日、全ての燃料が溶け落ちた1号機だけでなく、2号機と3号機でも燃料が溶け落ちている可能性を示した。

 細野補佐官は16日の会見で、2号機、3号機では約6時間にわたって原子炉に注水できなかったため、メルトダウンが確認された1号機の14時間と比べても決して短い時間ではないとして、「燃料の大半が溶け落ちている可能性を見なければならない」との見解を示した。また、各号機とも溶け落ちた燃料が圧力容器を突き抜け、格納容器に多少は落ちているとの見方を示し、「最悪の場合でも冷却できる仕組みを工程表で示す」と述べた。

 また、会見では福島第一原発の地震直後の原子炉のデータや作業日誌などが初めて公表された。データからは、1号機で津波が来る前に非常用冷却装置が一時停止していたことがわかった。非常用冷却装置が作動しないと燃料の損傷が進むため、「東京電力」は今後、動作状況をくわしく調べるとしている。

 一方、福島第一原発では17日、3号機のタービン建屋などにたまっている高濃度の放射性物質を含む汚染水の水位が上昇していたことから、汚染水約2万2000トンを別の保管場所に移す作業が始まる予定。