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米国で大規模洪水、経済への影響も懸念

2011年5月12日 16:13

 アメリカの中西部から南部にかけての広い地域で、先月からの大雨の影響による大規模な洪水が起きている。今後、製油所が操業中止になる可能性が出るなど、アメリカ経済への影響も懸念されている。

 ミシシッピ川で起きた洪水は、水位が最大18メートルに達し、テネシー州など4つの州で非常事態宣言が出されている。この地域には10か所の製油所があり、被害が拡大すればアメリカ経済への深刻な影響も懸念される。今週に入って原油価格が一時高騰した他、被害の拡大が予想される南部の製油所では操業を中止する可能性も出てきている。また、全米第3位の規模を誇るカジノ街ではホテル周辺が水没し、営業中止に追い込まれている。

 こうした中、建物への浸水を防ぐ手段として、高さ2メートルを超えるチューブを張り巡らせているホテルがあった。チューブの中には34万リットルの水が入っているという。

 ただ、ミシシッピ州では今後、川の水位が74年前に起きた大洪水を超えるとの見通しも出ていて、被害の拡大が懸念されている。