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浜岡原発停止、電力不足“ドミノ倒し”懸念

2011年5月10日 21:09
浜岡原発停止、電力不足“ドミノ倒し”懸念

 「中部電力」が菅首相の要請を受け入れて浜岡原子力発電所を全面停止させることをきっかけにして、電力の不足がドミノ倒しのように次々と全国に広がることが懸念されている。

 全国の電力会社は、それぞれのエリアで電力が足りなくなった場合などに、電力を融通しあっている。「東京電力」は福島第一原子力発電所の事故で電力不足になっていて、さらに電力消費が多くなる夏には、中部電力から電力が融通される予定だった。

 しかし、浜岡原発が停止することで中部電力も電力不足になり、この融通ができなくなった。さらに中部電力は、点検のため一部の原発を停止させている「九州電力」に対しても今月から電力を融通していたが、これも打ち切りとなる。

 政府は、「関西電力」から中部電力に電力を融通し、さらに中部電力を通じて玉突きのように東京電力に電力を送ることや、「四国電力」や「中国電力」から中部電力に電力を融通することなどを検討しているが、電力を送った側まで電力不足に陥ってしまうのではないかという懸念がある。