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東電副社長、福島・飯舘村の村民に直接謝罪

2011年5月1日 8:44
東電副社長、福島・飯舘村の村民に直接謝罪

 福島第一原子力発電所の事故で「計画的避難区域」となった福島・飯舘村の村民に対し、「東京電力」の皷紀男副社長が先月30日、初めて直接謝罪した。

 皷副社長は先月30日夜、飯舘村の中学校に集まった1000人を超える村民に「計画的避難区域に指定された飯舘村の皆さんには、誠に申し訳なく、深くおわび申し上げます」と謝罪した。そして、飯舘村の全世帯に支払うことになっている100万円の仮払い補償金などについて説明したが、村民からは将来にわたる補償を求める声が上がった。

 「また、村が再生して戻ってくるその時まで、一生懸命補償していただくことを望みます。それが本当の謝罪です」

 「頭下げて100万円出しておわび、とんでもない話。少なくとも、今の原発が収束するまで我々と同じような生活やってくださいよ。それが人間としての道じゃないですか」

 また、「今回の事故に関して、人災か天災か」という村民の問いかけに対し、皷副社長は「個人的には人災じゃないかと思っている」と述べた。

 村民からは「1か月以内に引っ越すように言われても、放射線への不安から引っ越し業者すら来てくれない」といった声も聞かれた。

 飯舘村・菅野典雄村長は「これだけの人が集まってくれた。みんな、大変な思いをしているとあらためてわかりましたから、村民の心としてしっかり取り組んでいかなければ」と話した。

 東京電力は、村民からの要望に対し「本社に持ち帰って検討する」としている。