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1号機で“水棺現象”格納容器に水たまる

2011年4月23日 20:24
1号機で“水棺現象”格納容器に水たまる

 福島第一原子力発電所では、原子炉を冷却する方法の一つとして、原子炉そのものを水につける「水棺」が検討されている。東京電力は23日、1号機で、格納容器に水がたまり始めるという、事実上、「水棺」に向けた現象が進んでいることを明らかにした。

 東京電力は、原子炉を冷やすため格納容器を水で満たす「水棺」という方法をとることを検討している。現在、「水棺」に向けた直接の作業はしていないが、1号機では格納容器に水がたまり始めている。冷却のため原子炉に注入した水が蒸発するなどして出ているとみられているが、詳しくはわかっていない。「水棺」を行うと、格納容器につながる配管などから汚染水が漏れるおそれもあるため、東京電力は確認作業を進めている。

 一方、2号機では、作業用トンネル「トレンチ」にたまっている汚染水を移す作業が進んでいる。23日朝までに集中廃棄物処理施設に約900立方メートルが移された。これに関し、東京電力は、施設の周辺5か所で地下水に放射性物質が漏れていないか調査を行った。その結果、22日までに漏れは確認されていないという。