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菅首相、避難住民に警戒区域への理解求める

2011年4月21日 20:44
菅首相、避難住民に警戒区域への理解求める

 菅首相は21日、福島県を訪問し、福島第一原子力発電所の半径20キロ圏内を22日から立ち入り禁止とする「警戒区域」にすることについて、知事や避難している住民らに理解を求めた。

 菅首相は21日朝、福島県庁を訪れ、避難指示を出している原発の半径20キロ圏内を災害対策基本法に基づく「警戒区域」とすることについて、佐藤県知事に説明し、理解を求めた。

 その後、菅首相は県の対策本部や福島・田村市の避難所を訪問した。半径20キロ圏内から避難している住民らは、一刻も早い事故の収束を求めた。

 菅首相「できるだけ早く原発を収束させたいと思っていますが、まだ多少、時間がかかる可能性が高いので」

 避難住民の男性「もう私らの怒りはいっぱいなんですけど、本当に我慢しているんです。もう頑張っているのはわかりますけども、もっともっと頑張っていただいて原発の収束の方をよろしくお願いします」

 一方、菅首相が避難所を出る際、「素通りされた」として福島・葛尾村出身の住民が厳しく詰め寄る場面も見られた。

 避難住民の女性「私たちは(20キロ圏内の)大熊町民じゃないですけど、一応避難民ですよね。無視して行かれる気持ちってわかりますか。内閣でああだのこうだの言っているなら、その人たちをみんな連れてきて、ここで生活してみてください。どんな思いをして生活しているか」

 菅首相は「何とか『東京電力』の(収束に向けた)計画を前倒しするよう国としても努力して、一日も早い将来の展望が持てるような形をとりたいと思っている」と述べ、東京電力の示した工程表を前倒しで実現し、早期帰宅ができるよう全力を挙げる考えを強調した。