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BRICS首脳会議 原発「引き続き重要」

2011年4月15日 2:26

 ブラジル、ロシア、インド、中国に新たに南アフリカを加えた新興5か国(BRICS)の首脳会議が14日、中国・海南省で開かれ、安全性をめぐる議論が高まっている原子力発電について「エネルギーとして引き続き、重要な位置を占める」と強調した。

 3回目となる首脳会議には、中国・胡錦濤国家主席、ブラジル・ルセフ大統領、ロシア・メドベージェフ大統領、インド・シン首相の他、初参加となった南アフリカからズマ大統領が出席した。会議では、先進国が主導する国際金融システムの見直しや、新興国で問題となっている原油や食糧価格の高騰などについて協議された。会議後に発表された首脳宣言では、先進国からの大量の投機資金の流入に対して、国際的な監視体制の強化を呼びかけることなどが盛り込まれた。

 また、東日本大震災について「日本が災害の影響を克服できるよう確実な支援を行う」と表明した。

 一方、福島第一原発の事故を受けて、国際社会で見直しの動きが出ている原子力発電については「引き続き、BRICSの未来のエネルギーで重要な位置を占める」と強調した上で、「原子力発電の設計・運転は厳格な安全基準のもとで行うべきだ」としている。

 首脳会議を行った新興5か国の人口は世界の40%以上を占め、域内の高い経済成長とともに国際社会で発言力を増している。