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第一原発で一時注水停止、放射線量変化なし

2011年4月12日 8:45
第一原発で一時注水停止、放射線量変化なし

 11日午後5時過ぎに発生した福島県などで震度6弱を観測した地震で、福島第一原子力発電所では、外部からの電源が切れ、原子炉への注水が50分にわたって止まった。これまでに発電所内の放射線の量に変化は見られないという。

 「東京電力」によると、福島第一原発では、11日午後5時16分頃に起きた震度6弱の地震により、外部からの電源が一部で切れて電動ポンプが使えなくなったため、原子炉を冷やすための水の注入が停止した。その後、電源が回復し、注水は約50分後に再開された。

 また、アメリカ製の無人ヘリコプターが10日に撮影した映像が公開された。映像では、3号機から水蒸気が上がっている様子が確認できる。東京電力は今後も、無人ヘリで損傷の程度をより詳しく調べる考え。

 放射性物質を含む汚染水の処理については、低レベルの汚染水の海への放出は11日に終わった。11日に行われる予定だった高濃度の放射性物質を含む汚染水を取り除く作業は、水を移すパイプに穴が見つかったため、メドが立っていない。

 また、放射性物質が海に広がるのを防ぐため、壊れた防波堤の近くに「シルトフェンス」という布製の幕を張る作業が11日に行われた。東京電力では、今後、1号機から4号機の取水口にもこの幕を設置する方針。