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ロシアの放射性廃液の処理施設を公開

2011年4月9日 6:52

 福島第一原子力発電所の事故をめぐり、ロシアが日本に送るとしている放射性廃液の処理施設「すずらん」が8日、公開された。

 「すずらん」は、放射性廃液を処理するため、01年、日本の出資によって完成した。長さ65メートル、幅23.4メートル、一見、船のように見えるが、自力で動くことはできない。

 「すずらん」の管理責任者であるウラジミール・ボブコフ氏は「この施設は電気の供給がなくても30日間、海上で稼働できます」と話した。また、原潜解体工場責任者のロバノフ・ドミトリ氏は「日本はこの施設に出資してくれました。今、我々はその借りを返すべきです」と話した。

 「すずらん」は原子炉の冷却水処理が一日20トン可能で、福島第一原発では、原子炉冷却の過程で出ている放射性物質を含んだ汚染水の処理に力を発揮するとみられている。ただ、どんなに急いでも福島までの到着に5日間は必要と言われていて、移送の具体的なプランはほとんど決まっていない。