×

1号機で水素たまる 6日夕にも窒素注入へ

2011年4月6日 14:39
1号機で水素たまる 6日夕にも窒素注入へ

 福島第一原子力発電所から海に流れ出ていた高い濃度の放射性物質を含む汚染水は、特殊な薬剤を注入したことで6日朝、流出が止まった。また、「東京電力」は6日午前、1号機の格納容器の中に水素がたまってきていることから、水素爆発の危険性を下げるため、窒素の注入を検討していることを明らかにした。

 福島第一原発では、2号機の海側にあるピット付近のひび割れから汚染水の流出が続いていた。汚染水は、ピットやトンネルの下に敷き詰められた砂利の部分を通って漏れていたことから、5日から「水ガラス」と呼ばれる水をせき止める薬剤を注入し、砂利の部分を固める作業が行われてきた。作業は夜通し行われ、ピットの周辺9か所に薬剤約6000リットルが注入された。その結果、6日午前5時38分に水の流出が止まったという。

 経産省の原子力安全・保安院は、水の流出を止めたことで、他の場所で新たに漏れが発生する可能性があるとして、チェックを行うことにしている。

 また、東京電力は6日午前、1号機の格納容器の中に水素がたまってきていることから、水素爆発の危険性を下げるため、窒素の注入を検討していることを明らかにした。東京電力は、早ければ6日夕方にも注入を始めたいとしていて、今後、2号機と3号機でも注入を考えているという。