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福島原発、低濃度汚染水の海への放出続く

2011年4月5日 12:35
福島原発、低濃度汚染水の海への放出続く

 福島第一原子力発電所で、低濃度の汚染水の海への放出が4日夜から始まっている。5日午前9時までに計2830トンが放出された。一方で、高濃度の汚染水が海へ流れ出るのを食い止める作業も行われている。

 現在、復旧作業の妨げになっている高濃度の汚染水を福島第一原発の中の廃棄物処理施設に移すために、この施設にある低濃度の汚染水を緊急の措置として海へ放出している。この水について、経産省の原子力安全・保安院は「健康への影響はない」としている。

 一方、福島第一原発の施設のひび割れから流出している高濃度の汚染水を食い止める対策も急務となっている。水が流出している「ピット」と呼ばれるトンネルのたて穴の周りの土壌にコンクリートなどを流し込み、水の通り道を封じることも検討されている。

 発電所内の汚染水をどう取り除き、本来の復旧作業をいかに早く進めるかが課題となっているが、「東京電力」などは、周辺の海域の調査を慎重に進めながら作業を続けることにしている。