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汚染水の流出止まらず 新たな対策を検討

2011年4月4日 12:33
汚染水の流出止まらず 新たな対策を検討

 福島第一原子力発電所では、放射性物質に汚染された水が海へ流れ出るのを現在もせき止められていない。そこで、海への汚染を食い止める新たな対策が検討され始めた。

 2日、2号機の取水口の近くにある地下トンネルの「ピット」と呼ばれるたて穴で、側面のひび割れから高濃度の放射性物質を含む水が海へと流れ出ているのが見つかった。「東京電力」は、ピットにコンクリートを流し込んだが、流出は止まらなかった。

 このため3日は、ピットより上流側の天井に穴を開けて、水を吸収すると膨らむ「吸水ポリマー」やおがくず、新聞紙を投入した。しかし、4日午前7時過ぎに確認したところ、流出は止まっていなかったという。

 経産省の原子力安全・保安院などは、汚染された水が出続けて海へ拡散していくのを防ぐために、新たな対策を検討し始めた。その一つが、水が流れ出ている場所に幕のようなものを張り巡らせて汚染された水が拡散しないよう閉じこめるというもの。

 一方で、2号機の汚染水がどういう経路で流れ出ているのかを特定するために、4日朝、乳白色の入浴剤を作業用トンネルの中に投入した。流出経路の特定によって効果的な対策をとりたい考え。