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放射性物質濃度、実際は約10万倍~東電

2011年3月28日 1:54
放射性物質濃度、実際は約10万倍~東電

 「東京電力」は27日午前、福島第一原子力発電所2号機のタービン建屋のたまり水から、通常の原子炉の水の約1000万倍という極めて高濃度の放射性物質が検出されたと発表した。しかし、その後、たまり水を測定し直した結果、通常の約1000万倍ではなく、約10万倍の値だったと発表し直した。

 東京電力は27日午前、2号機のタービン建屋にたまっている水から1立方センチあたり29億ベクレル、通常の原子炉の水の約1000万倍という極めて高濃度の放射性のヨウ素134が検出されたと発表していた。

 しかし、27日夜になって、測定結果に誤りがあったことを明らかにした。東京電力は、あまりにも高い測定結果だったことから、同じ水を再び測定したところ、半減期が非常に短いヨウ素134であれば放射線を出す能力が大幅に減るはずなのに、数値があまり変わらなかったため、誤りに気づいたと説明した。

 そして、28日午前0時過ぎからの会見で、あらためて27日に2回、2号機のたまり水を測定し直した結果、いずれの濃度も通常の約10万倍の値だったと発表した。放射性物質のセシウム134の値を、ヨウ素134と取り違えていたという。

 東京電力は、2号機以外のたまり水の放射性物質の測定結果についても再検証することにしている。