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1号機で排水作業続く ポンプ追加へ

2011年3月27日 13:47
1号機で排水作業続く ポンプ追加へ

 福島第一原子力発電所では、冷却作業に向けた電気ケーブルを引くため、タービン建屋にたまった高い濃度の放射性物質を含む水を抜く作業を急いでいる。また、2号機のタービン建屋の水の表面から一時間当たり1000ミリシーベルト以上という非常に高い値の放射線が測定されたこともわかった。

 1号機から4号機のタービン建屋に水たまりが見つかり、2号機と3号機では高い濃度の放射性物質を含んでいることが判明したことから、「東京電力」は水を抜く作業を行っている。

 1号機では、外部に放射性物質が漏れることを避けるため、水を同じタービン建屋内の別の場所に移しているが、24日夕方に始まった作業は27日になっても続いている。現在の排水ポンプは一台当たり一分間に100リットルしかくみ上げられないため、経産省の原子力安全・保安院によると、ポンプの数を3台に増やすという。

 また、2号機については、26日に採取したタービン建屋の水の表面から一時間当たり1000ミリシーベルト以上という非常に高い数値の放射線が測定されているが、27日中に排水作業を始めたいとしている。

 たまった水を排出するまで地下で電気ケーブルを引く作業が中断するため、予定していた作業は遅れており、冷却機能が回復するメドは立っていない。

 一方、原子炉に注入していた海水は、1号機と3号機に続いて2号機も真水に切り替わったが、自衛隊による水の補給作業が難航している。自衛隊は現在、真水約2200トンをアメリカ軍の2隻の輸送船で運搬しているが、高波の影響などで、27日午前に到着する予定が夕方から夜にずれこむという。