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福島第一原発 冷却機能の回復作業が難航

2011年3月26日 19:36
福島第一原発 冷却機能の回復作業が難航

 作業員の被ばく事故などが起きる中、福島第一原子力発電所では、冷却機能の回復に向けた作業が難航している。

 福島第一原発の1号機から4号機のタービン建屋に水たまりが見つかり、2号機と3号機には高濃度の放射性物質を含んでいることが判明したことから、「東京電力」は、これらの水を排出する作業を行っている。1号機では、外部に放射性物質が漏れることを避けるため、水を同じタービン建屋の別の場所に移している。たまった水を排水するまで、地下で電気ケーブルを引く作業が中断するため、予定していた作業は遅れており、冷却機能が回復するメドはたっていない。

 一方、原子炉に注入していた海水は、1号機と3号機に続いて2号機も真水に切り替わったが、自衛隊による真水の補給作業が難航している。自衛隊は現在、アメリカから提供された真水約2200トンをアメリカ軍の2隻の輸送船に積み、運搬している。このうちの1隻について、えい航用のロープの1本が高波の影響で切れたため航行速度を遅くせざるを得なくなり、週明けにも予定している真水を給水タンクに移す作業が遅れる可能性が出てきた。