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放射性物質、配管などが壊れて漏れ出したか

2011年3月26日 7:21
放射性物質、配管などが壊れて漏れ出したか

 福島第一原子力発電所の3号機で作業員が被ばくした高濃度の放射性物質について、経産省の原子力安全・保安院は、原子炉とつながっている配管などが壊れ、漏れ出した可能性が高いとの見方を示した。

 24日に作業員3人が被ばくした3号機のタービン建屋の水たまりからは、原子炉の中に通常ある水と比べて、約1万倍という高い濃度の放射性物質が検出された。保安院は、この放射性物質は、原子炉の中にある燃料棒が損傷して発生したものとみている。漏れ出た原因については、原子炉内の蒸気を排出するための弁が緩んでいるか、原子炉から伸びている配管が破損している可能性があるとの見方を示している。また、今後も放射能漏れが続くおそれがある一方で、燃料棒が入っている圧力容器やそれを守る格納容器自体が損傷している可能性はないとの見方を示した。

 「東京電力」によると、新たに1号機のタービン建屋の水たまりからも、3号機と同じレベルの高濃度の放射性物質が検出された。2号機と4号機の水についても検査をしている。

 一方、1号機と3号機は25日、原子炉の中を冷やすための水が、これまでの海水からダムから引いてきた真水に切り替わった。これによって、海水を注入することによる機器類の腐食や配管が詰まるといった悪影響を避けることができる。