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谷垣氏に入閣要請 野党側からは反発の声も

2011年3月20日 0:40
谷垣氏に入閣要請 野党側からは反発の声も

 今後の震災復興に向けて菅首相は19日、自民党・谷垣総裁と電話で会談し、副総理兼震災復興担当相として入閣を要請した。しかし、谷垣総裁は要請を拒否した。野党側からは「ドサクサに紛れて大連立をしようとしているだけだ」などの反発も出ている。

 「政策は一体何をやるのでしょうかとか、前さばきがなければなかなか、いくら国家的危機だからといって、『はい、そうですか』というわけにはいきにくい議論だと思います」-谷垣総裁は、自民党の緊急幹部会の後、電話で入閣要請に応じない考えを伝え、菅首相は「残念ですが、わかりました」と答えたという。

 今回の入閣要請は、国会のねじれを解消し、復興政策をスピーディーに実行する狙いだったが、野党側からは「ドサクサに紛れて大連立をしようとしているだけだ」などの反発も出ている。

 一方、枝野官房長官は19日の会見で、福島県の一つの農場からとれた原乳と、茨城県でとれたホウレンソウ6検体で、食品衛生法上の暫定基準値を超える放射能が検出されたことを明らかにした。しかし、検出された放射能は原乳が平均摂取量1年分でCTスキャン1回程度、ホウレンソウも1年分でCTスキャン5分の1回程度だということで、「ただちに皆さんの健康に影響を及ぼす数値ではないことは十分ご理解いただき、冷静な対応をお願いしたい」と冷静な対応を呼びかけた。

 今後、さらなるデータの調査・分析を行って、一定地域の出荷規制などが必要か検討する方針。