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高濃度の放射能漏れ、屋内退避を~菅首相

2011年3月15日 12:27
高濃度の放射能漏れ、屋内退避を~菅首相

 福島第一原発2号機で爆発音がしたことを受け、菅首相は15日午前11時頃、「ぜひ冷静に聞いてください」と前置きした上で、「周囲に漏れている放射能の濃度がかなり高くなっている。今後、さらに漏えいする危険が高まっている」として、福島第一原発から半径20キロ~30キロの人にも屋内退避するよう呼びかけた。

 菅首相「1号機、3号機の水素の発生による水素爆発に続き、4号機においても火災が発生し、周囲に漏えいしている放射能の濃度がかなり高くなっている。現在、これ以上の爆発や放射性物質の漏えいが出ないように、全力を尽くしています。国民の皆さんには、大変心配をかけるが、冷静に対応していただくようお願い申し上げます」

 その上で、福島第一原発から半径20キロの範囲からは避難、半径20キロ~30キロの範囲の人には、屋内に退避するよう呼びかけた。また、福島第二原発についても、半径10キロの範囲から避難するよう、あらためて求めた。

 その後、会見した枝野官房長官によると、第一原発1号機~3号機全てについて、注水作業が続いている。また、4号機の火災については、1号機や3号機で生じたのと同様、水素の発生によるもので、核燃料そのものが燃えるわけではないと強調した。

 菅首相は15日午前5時半頃、「東京電力」本社に出向き、政府と東電が一体となった「統合対策本部」を立ち上げた。その背景には、東電の報告の遅れなどへのいらだちがあったようで、菅首相は「あなたたちしかいない。覚悟を決めてください」などとして、東電に対し、対応に全力を挙げるよう強く求めた。