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福島第1原発3号機 内部の空気を放出へ

2011年3月13日 9:47
福島第1原発3号機 内部の空気を放出へ

 枝野官房長官は13日午前8時過ぎから記者会見を開き、福島第1原子力発電所3号機について原子炉を冷やすための給水機能が停止したことを明らかにした。今後、原子炉の格納容器が壊れることを防ぐため、弁を開いて内部の空気を放出する作業に移るという。この際、放出する空気に含まれる放射性物質は微量で、枝野官房長官は「大量の放射能漏れにつながる可能性はない」と強調している。

 枝野官房長官「(福島)第1原発の3号炉の件で、従来から可能性が想定されていたが、給水機能が停止したので、現在、圧力容器等から圧力を減らすために気体を抜く作業と、給水をポンプ等で行う作業を行っている。空気を抜く作業とポンプでの給水が行われれば、安定した管理された状態で、気体には身体に影響を及ぼさない放射性物質が含まれるが、原子炉の安全性を確保した状態で管理できる」

 また、12日に格納容器の外部の壁が爆発して崩壊した1号機について、冷却のために行っていた原子炉内への海水の給水が完了したことを明らかにした。

 一方、福島・双葉町からバスで避難した住民9名が被ばくした可能性があることを明らかにした。枝野官房長官は「放射性物質は衣服の表面についているだけで、健康に大きな被害はない」としている。また、「万が一にも身体に及んでいないかしっかりと確認し、他の住民などでもいないか早期に確認したい」と現場に指示をしているという。

 さらに枝野官房長官は、「東京電力」の社長に対し、適宜、適切、スピーディーに情報提供するよう指示を出したことを明らかにした。