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5万人超の自衛隊員を派遣へ~菅首相

2011年3月13日 1:19
5万人超の自衛隊員を派遣へ~菅首相

 菅首相は12日夜、緊急災害対策本部を開き、被災地へ救援のため5万人を超える自衛隊員を派遣する方針を示した。

 菅首相「特に孤立している方が、2日目の寒い夜を迎えられているわけですので、そう考えますと、夜を徹しての救出活動、なんとしてもさらに続けなければなりません。特に自衛隊の皆さんには5万人を超える態勢を作っていただき」

 菅首相は、これまでに孤立していた住民など3000人以上を救出したと述べた上で、「国民の命、健康を第一にして取り組む」「私も先頭に立って全身全霊努力を尽くしたいと思う」と決意を強調した。

 また、枝野官房長官は午後8時半から記者会見を開き、福島第1原子力発電所での爆発について、建物の外側の壁の崩壊で、内側の原子炉の格納容器の損傷はないことを明らかにした。大量の放射性物質が外部に漏れていることはないとしている。

 枝野官房長官「建屋の壁が崩壊したものであり、中の格納容器が爆発したものではないことが確認されました。従って、放射性物質が大量に漏れ出すものではありません」

 また、枝野官房長官は、放射性物質の濃度も12日午後3時30分に1015マイクロシーベルトだったものが、12日午後7時前には70.5マイクロシーベルトに低下していていることを明らかにしている。さらに、枝野官房長官は今後、海水を使って原子炉、格納容器を冷却する措置を決めたことを明らかにした。12日午後8時20分からすでに作業を開始したという。原子炉を海水で満たすのには5~10時間、格納容器を満たすのには「10日単位」かかるとしている。

 一方、避難地域を半径10キロ圏内から20キロに拡大したことについては、この海水を使った措置が「事実上の初めての行為」であったこと、今回の災害が未曽有のものであったことから「万一のリスクも考え、万全を期すべき」措置としている。