エジプトで反政府デモが続いている。日本時間２８日夜に予定されている大規模デモを控え、エジプト政府は、カイロのインターネットを遮断して情報統制を進めている他、ＡＰ通信によると軍の特殊部隊を市内の各所に配置するなど、緊迫した状態となっている。

　エジプトでは各地で反政府デモが行われ、治安部隊との衝突で、これまでに７人が死亡、１０００人以上が拘束された。治安当局は催涙弾に加えて実弾を使うなど、強硬な手段で鎮圧に乗り出している。シナイ半島北部の街では２７日、デモ隊と警官隊との間で銃撃戦となり、少年（１７）が撃たれて死亡した。

　デモに参加するため帰国した、改革派の中心的存在であるＩＡＥＡ（＝国際原子力機関）前事務局長・エルバラダイ氏は、政府に対して、暴力を使わないよう求めている。

　こうした中、現地を訪れている日本人観光客からも不安の声が上がっている。

　日本人観光客「（Ｑここがメーンのデモ会場ですが？）そうですか。知らなかったです。そういう情報は（旅行会社は）言ってくれなかった。お巡りさんがすごかったです。（Ｑ飛行機などへの影響については？）それが心配で。どうしていいか」

　数時間後に予定されている大規模デモを控え、現地は緊迫した雰囲気に包まれている。