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「氷見ブリ」が産地偽装か 富山県が調査

2011年1月6日 21:34
「氷見ブリ」が産地偽装か 富山県が調査

 富山・氷見産のブリは、「氷見ブリ」として全国に知られるブランド魚だが、先月、東京の市場に出荷された「氷見ブリ」に産地偽装の疑いがあるとして、調査を求める要望書が氷見市の漁協に提出された。富山県は、6日から、偽装が疑われている氷見市の水産卸売業者の仕入れ伝票を確認するなど、調査に乗り出した。

 東京・築地市場の卸売業者らで作る「東京都水産物卸売業者協会」などは、先月13~15日に入荷した「氷見ブリ」に産地偽装の疑いがあるとして、地元の氷見漁港に調査を依頼する要望書を提出した。氷見漁協によると、氷見沖と七尾沖の定置網で取れ、氷見漁港で競り落とされたブリを「氷見ブリ」と呼び、通常、青い発泡スチロールの箱に詰めて全国に出荷される。しかし、漁業関係者によると、今回、氷見市内の水産卸売業者が福井県の敦賀漁港で水揚げされたブリを買い取り、「氷見ブリ」と書かれた箱に詰め、築地市場に出荷した疑いがあるという。仮にこれが事実だとすると、JAS(日本農林規格)法が定める生鮮食品品質表示基準に違反する可能性も出てくる。

 こうした問題について、氷見漁協が先月22日、問題のブリを出荷した氷見市内の卸売業者に事情を聴いたところ、「何の話か、わからない」と答えたという。

 県は、6日から、偽装が疑われている氷見市の水産卸売業者の仕入れ伝票を確認するなど、調査に乗り出している。