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日本の自動車メーカー「中国重視」強める

2010年12月21日 9:17

 「日産自動車」は、04年に販売を終えていた「サニー」を復活させ、世界に先駆けて20日に開幕した中国の広州モーターショーで発表した。日本の各自動車メーカーは、中国市場を重視する姿勢を一段と強めている。

 サニーは、日本が高い成長を続けていた66年に登場、「トヨタ自動車」の「カローラ」とともに、長く日本を代表する大衆車だったが、不振が続く中、04年に販売を終え、消滅していた。日産は念願の復活となったサニーを、日本や世界に先駆けて中国市場に投入した。日産の志賀俊之最高執行責任者(COO)は「日本でサニーが伸びた時と同じモータリゼーション(車社会化)の中で、中国の国民になじんでもらい、市場が広がることを期待する」と話した。

 また、「ホンダ」は、中国国内だけで販売する新たな自主ブランド「理念」を立ち上げ、新車を発表した。「広州ホンダ」の金山裕則社長は「自社ブランドを使って、中国のための、中国のお客様が喜ぶ商品作りをしたい」と話した。

 トヨタは「プリウス」など得意とするエコカーを中国で現地生産し、積極的に投入する方針を示した。

 中国の新車販売台数は今年、1800万台に達する見通し。これは、ダントツの世界一であるばかりか、アメリカの記録を塗り替え、一国の年間販売台数として史上最多となる。中国市場の来年の年間販売は2000万台を超えるとの予想も出ており、日本メーカーにとって中国市場の重要性は一段と増している。