×

仙谷+菅+トマト=?で来年を乗り切る?!

2010年12月7日 20:39
仙谷+菅+トマト=?で来年を乗り切る?!

 「熟議の国会となるよう努めたい」―10月1日の臨時国会の所信表明演説で、そう意気込んだ菅首相。しかし、ふたを開けてみれば、尖閣問題にはじまって、「2つだけ覚えておけばいい」の失言で物議を醸した柳田前法相の辞任など、相次ぐ困難が待ち受けていました。

 自民党・小泉進次郎議員は、12月3日の国会閉幕の際、「熟したのは議論じゃなかった。熟したのは政権に対する不信だった」と、鋭く批判。そう、臨時国会開会中、菅政権の支持率は下がる一方でした。

 そんな中、菅首相が国会閉会後にまず取り組んだのは…千葉県の企業型農業の視察でした。はたして事態打開の秘密兵器がここにあるのでしょうか?菅首相は、トマト農場で意見交換をしながら、さっそくトマトを試食。「うまい。すごく甘いね」と満足そうな菅首相ですが…ん?秘密兵器ってこのトマトのこと?陰の総理こと「仙」谷官房長官、そして、「菅」首相は「トマト」を試食。まさか、政権を支えるのは仙谷、菅、トマト…。危機を乗り越える秘密兵器は「仙」「菅」「トマト」…。仙菅トマト…。戦艦○○○…。おあとがよろしいようで。そんな「仙菅トマト」はボッコボコ…いえ、失礼しました、傷ついたままの越年になりそうです。

 さて、「傷ついた」と言えば、今年5月、法案採決の際に転倒して、一躍、時の人?になった民主党・三宅雪子議員が思い浮かんでしまいます。当時は足を痛めて、車いすで登場した三宅議員ですが、先月には4階の自宅ベランダからあやまって転落し、なんと重傷に。11月30日にホントに痛々し~い姿で国会復帰しました。復帰後のコメントを求められた三宅議員は、「本当にご迷惑かけてしまってすみません。これから仕事でしっかりとお返ししたいと思っています」と平身低頭。そんな三宅雪子議員を、この日の夜、議員や支援者の皆さんが激励したのでした。会場には、あの鳩山前首相も登場。さあ、どんな励ましの言葉をかけるのでしょう?

 鳩山前首相「私は三宅雪子さんを尊敬しています」

 へ?尊敬?…どういう意味でしょうか?

 鳩山前首相「それは4階から落ちて、助かったということですから(会場爆笑)」

 なるほど!モノは考えようでーす!

 さて、舞台は変わって、11月29日の自民党・神奈川県連の政経文化パーティーでの出来事。自民党・小泉進次郎議員は、壇上で乾杯の音頭を取るというご指名に預かっていました。政権交代後の“痛々しさ”では三宅雪子議員にもヒケをとらない自民党。進次郎議員の人気に頼りっぱなしかと思いきや、強力な助っ人が登場したようです。そう、乾杯のあいさつをする進次郎議員の両脇には、義家弘介議員と、三原じゅん子議員の姿が…。進次郎議員が続けます。

 「右にヤンキー先生、左には3年B組金八先生で元スケバン役だった三原先生、こんなに心強い乾杯はございません!」

 そう、かつて義家弘介議員は“ヤンキー先生”として知られていました。三原じゅん子議員といえば、今もあの有名ドラマの“スケバン役”の姿が目に浮かびますよね~。進次郎議員のあいさつに会場は大爆笑。おーっと!もしかして、自民党は“不良路線”に転向ですか~?ここはひとつ、自民党・谷垣総裁に聞いてみましょう!

 谷垣総裁「なめんなよ!」

 えっ、まさか、総裁自ら不良路線?

 谷垣総裁「なめんなよ、ということもあるわけですね。」

 …と、ちょっとびっくりしましたが、これは12月2日の会見での一コマ。谷垣総裁は、今後の国会対策について、強気の姿勢を強調したかったようです。

 ところで谷垣総裁は、実は仙谷官房長官とは同級生。12月4日に行われた講演で、谷垣総裁は、仙谷官房長官の知られざるエピソードを披露!

 「18歳の時からの仙谷由人をよく知っていまして、あの時はなかなか色白のかわいい少年だったんですけどね」

 そーだったんですかぁ…谷垣総裁が続けます。

 「いつのまにか、屁理屈をこねる憎たらしいおっさんになっちゃって」

 あらら~、バッサリ。今や「犬猿の仲」…いや、失礼。良きライバル関係?であります。

 「犬好きの鳩山由紀夫でございます」…と、あいさつするのは鳩山前首相。そう、「犬猿」の“犬”ということではありませんが、民主党内では国会閉幕直前の12月2日に「動物愛護議員連盟」が発足したんです。あれ?鳩山さんのお隣は民主党・小沢元代表じゃないですか~。ちなみに小沢元代表も動物大好き。いまも2匹の犬を飼っているそうです。さて、この「動物愛護議員連盟」ですが、顧問には小沢、鳩山の“小鳩”コンビ2人が就任しました。とはいえ、時期も時期だけに、今回の会合は動物愛護ではなく、政治的な意味合いが強いのではとの指摘も。そうなると、顧問の2人も何やら怪しい“愛の小鳩”のように見えてしまいます…。それにしても、この臨時国会で、小沢元代表は自身の“政治とカネの問題”をめぐり、結局、野党が求める国会招致には応じませんでした。当然、野党はカンカン!来年の通常国会の火種となりそうです。

 そ~んな中、今年の流行語大賞には「脱小沢」がTOP10入り。これについて菅首相は会見で、「まあ、あの流行語って言うのは、国民の皆さんのいろんな思いで判断されるんですから」と、詳しいコメントを避けていましたが、民主党代表選、そしてその後の組閣で「脱小沢」を掲げていたときには支持率がアップしていました。…となると、来年の通常国会を乗り切るためには、再び「脱小沢」で人気を取るしかない?

 いえいえ、まずは、連立に向けて、社民党に再度ラブコールのようです。菅首相も、6日の会見で「社民党との間で党首会談を行い、協力体制をより強化する方向で合意できた」と、なんだか自信ありげの様子。法案の再可決が可能な「3分の2」確保した!ということですか~?とはいえ、社民党はかなり難しい条件を突きつけているのも事実。そう簡単にはいかないようです。

 一方、問責決議が可決した仙谷官房長官は、3日の会見で「(官房長官を辞めて)法務大臣に専念せよという話になるかもしれませんし」となにやら意味深な発言。そう、起死回生策の1つは、問責決議を受けた仙谷官房長官の辞任、すなわち内閣改造しかない!という声もあがっています。

 ところで、1日に行われた小泉元首相と小泉チルドレンの会合で、久しぶりに登場した小泉元首相は「(菅首相が)大連立を働きかけてくるかもしれないけど、そんなものに応じるべきじゃない」と発言したとか。えーっ、それってあり~?…とはいえ、火の無いところに煙は立ちません。小泉元首相は何かの動きを警戒してこ~んな発言をしたのでしょうか?民主、自民の大連立、ホントにあるのでしょうか?

 菅首相は6日、国会閉幕を受けた会見で、「来年の国会が始まる段階では、しっかり政策実現が政権運営ができるようなそういう形をつくるようによう全力をあげてまいりたい」と宣言しました。とはいうものの、菅首相!通常国会は、もうすぐそこに迫っています。“仙菅ヤマト”は沈みゆく…ではなく、宇宙“仙菅ヤマト”として政権の危機を救うことができるのでしょうか?残された時間はあまりありません。