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小沢氏の「陸山会」資金 “迂回”の指摘も

2010年12月1日 21:42

 総務省は09年分の政治資金収支報告書を公表した。

 衆議院議員選挙があったため、政党や政治団体の支出は272億円増の1393億円となったほか、国会議員のトップは民主党・小沢元代表で、土地購入をめぐる虚偽記載事件の舞台となった資金管理団体「陸山会」の収入は約9億円に上った。

 さらに陸山会は、去年の衆議院の解散当日に民主党の立候補予定者88人に500万円ずつ支出するなど、91人の政治団体に対して総額4億4900万円を資金提供していたことが明らかになった。

 提供を受けたのは、小沢氏を支持するグループ「一新会」に所属する議員らが中心で、解散当日には、小沢氏が代表の「民主党岩手県第4区総支部」が旧新生党の資金がプールされている政治団体「改革フォーラム21」から3億7000万円の寄付を受け、翌日に同額を陸山会に寄付していたこともわかった。

 政治団体間の寄付は年間5000万円が上限となっており、支部を仲介した今回の寄付は、規制を逃れるための迂回(うかい)献金だった可能性が指摘されている。小沢氏の事務所は「政治資金規正法に基づき、適正に処理している」とコメントしている。