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祭りで転倒事故、349人死亡 カンボジア

2010年11月23日 14:39

 カンボジアの首都・プノンペンで行われていた伝統の「水祭り」で22日、見物人が折り重なるように倒れ、349人が死亡した。

 事故があったのは、プノンペン市の中心部と川の中州の島を結ぶ橋の上で、大勢の人が押し合い、折り重なるように倒れ、AP通信によると、349人が死亡、約500人がケガをした。

 現場の橋には、一夜明けた今も靴や帽子、食べ物などが散乱し、混乱の様子がうかがえる。

 目撃者は「橋の上でケンカが始まり、橋が壊れるという話が広まってパニックが生じた。女性や子供を踏みつけるようにして逃げようとする人が押し寄せた」と話している。また、地元テレビ局は「暴徒化を恐れた警官隊が高圧放水を使い、混乱が起きた。警官の一部がスタンガンを使い、10人ほどが失神したという情報がある」と伝えている。

 フン・セン首相は国民向けにテレビ会見を開き、この事故を「ポル・ポト政権による大量虐殺以来の大惨事」と述べ、原因の究明を指示した。

 「水祭り」には、毎年数百万人が訪れるが、22日は祭りの最終日で、特に人が多かったという。カンボジア政府は、被害者に外国人は含まれていないとしている。