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日中首脳が会談、関係改善に向けて一致

2010年10月5日 10:53
日中首脳が会談、関係改善に向けて一致

 ASEM(アジア欧州会議)に出席していた菅首相は現地時間4日、日本への帰国間際に中国・温家宝首相と会談し、関係改善に向けて動き出すことで一致した。

 菅首相と温首相は4日、ASEMの会議場で約5時間、同じ場所にいながら、一度も接触することはなかった。しかし、この日の最後の日程であるワーキングディナー終了後、会場の外の廊下で約25分間、イスを並べての会談が実現した。

 沖縄・尖閣諸島の領有権をめぐっては、互いに原則的な立場を述べ合うにとどまったが、現在の両国関係が好ましくないとの考えで一致したという。また、双方は「戦略的互恵関係」を進展させようという原点に戻ってハイレベルでの会議を適宜開くことや、民間の交流を復活させることで合意した。

 菅首相の帰国ぎりぎり、まさに土壇場での「廊下会談」で、尖閣諸島の領有権をめぐっては平行線のままだったが、関係改善に向けようやく一歩を踏み出した形となった。

 菅首相は5日夕方、羽田空港に到着する予定。