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113年間で最も暑い 気象庁検討会が見解

2010年9月3日 22:35

 観測開始以来、最も暑くなったこの夏の猛暑について、気候の専門家らによる気象庁の検討会は3日、ペルー沖の海面水温が大きく変化するエルニーニョ現象などが原因だとする見解をまとめた。

 この夏、日本各地は連日猛暑に見舞われて平均気温が平年を1.64℃上回り、統計を始めた1898年からの113年間で最も暑い夏となった。この猛暑について、気象庁の異常気象分析検討会は「ペルー沖の海水温の変化が日本付近の高温につながり、異常気象になった」と分析している。

 今年はペルー沖の海水温が高くなるエルニーニョ現象が春先に終わり、直後に地球全体の気温が上がった。さらに夏ごろからは、日本を含む北半球中緯度帯の気温が高くなるラニーニャ現象が発生し、相乗効果で日本付近の気温が非常に高くなったという。

 検討会の会長を務める東京大学・木本昌秀教授は「日本を含む北半球中緯度の高温傾向には地球温暖化が関係しているということで、今後も最高気温はどんどん更新されるだろう」と話している。