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イスラエル軍が支援船襲撃 ガザの現状は…

2010年6月1日 12:20

 経済封鎖が続くパレスチナ自治区ガザに支援物資を運ぶ船がイスラエル軍の襲撃を受けたことについて、国際社会からは非難の声が上がっている。ガザの現状を富田徹記者が取材した。

 トルコなどから参加した支援者と人道物資を乗せた船団は5月31日、ガザ到着目前で、入港を認めないイスラエルにだ捕された。軍の突入作戦で少なくとも10人が死亡する事態に、国際社会の批判の声も高まっている。

 悲劇の背景には、ガザへの厳しい経済封鎖がある。イスラエルが持ち込みを禁じている商品は数千種類に及び、約150万人が暮らすガザは物不足にあえいでいる。このため、トンネルを使った密輸はここ数か月、以前に増して活発になったという。密輸の担い手は職を失った若者たちで、日用品の大半を密輸に頼る異常な状況が生まれている。

 こうした状況の中、海上からの支援を試みた矢先に起きた今回の事件。イスラエルはあくまで封鎖を続ける構えだが、国際社会の批判の声は一層高まりそうだ。